定期的な短時間の軽い運動で効果が
オーストラリアにあるブラックドッグ研究所(Black Dog Institute)、ニューサウスウェールズ大学が率いる国際的な研究チームは、どんな強さの定期的な運動も将来のうつ病を予防できるとの研究成果を発表した。
オーストラリアでも深刻な精神衛生の問題
オーストラリアで行われた健康に関する調査では、同国の成人20%は定期的な身体活動を行っておらず、物理的に活動しているのは3分の1以上が週に1.5時間未満。
同時に百万人のオーストラリア人がうつ病を患い、16~85歳の5人に1人が毎年精神病を経験している。
研究チームは、調査の参加者に息切れや発汗したり、疲労したりしたかなど運動の強度とその頻度を報告してもらい、フォローアップ段階においては不安やうつがあらわれたか否かを示すアンケートを行った。
週1~2時間の運動で将来のうつ病が予防できる
結果によると、ベースラインで全く運動をしていないと報告した人々は週に1~2時間運動していた人にくらべ、うつ病を発症する機会が44%増加していた。
しかし、運動の強度、疲労感などとの間には関連性が見られなかった。
この成果について研究の筆頭者であるブラックドッグ研究所とニューサウスウェールズ大学のSamuel Harvey准教授は、「運動はうつ病の症状を治療する役割があることは以前から知られていたが、将来のうつ病を減らすという観点から身体活動の予防可能性を定量化できたのは初めてだ」と語る。
「これらの知見により、週1時間からという比較的少量の運動がうつ病に対して効果的であると示せたのは意義深い」とし、小規模な生活習慣の変化で大きな精神衛生上の利益がもたらされるとして今後に大きな期待を寄せている。
(画像はプレスリリースより)

ニューサウスウェールズ大学のプレスリリース
https://newsroom.unsw.edu.au/news/ニューサウスウェールズ大学
https://www.unsw.edu.au/ブラックドッグ研究所
https://www.blackdoginstitute.org.au/