アルコール依存症治療アプリの臨床試験開始
株式会社CureAppは5月10日、同社研究開発中のアルコール依存症治療アプリを用いた臨床試験が地方独立行政法人岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院にて実施されると発表した。
治療用アプリの有効性・安全性を検討
わが国では、2013年「アルコール健康障害対策基本法」が制定されアルコール依存症対策を行っている。また、2015年の国連サミットにおいても、持続可能な開発目標(SDGs)の中にアルコールの有害な摂取の防止・治療強化が含まれている。
しかし、国内で認知行動療法や薬物療法などのアルコール依存症に対する専門的治療を受けている患者は5万人程度で、推定100万人以上が未治療である。その差の原因は、専門の医療機関が少ない、患者が専門医療機関の受診に消極的などである。
米国では、薬物使用障害向け治療用アプリが米国食品医薬品局(FDA)から薬事承認を取得し実用化されている。日本においても、同社開発のニコチン依存症向け治療用アプリが厚生労働省より2020年国内初の治療用アプリとして薬事承認を得て、保険適用されている。
治療用アプリを用いたアルコール依存症治療が一般内科で実施されれば、依存症患者を減らせる可能性がある。
今回同社は、以前よりアルコール依存症の早期支援に取り組む地方独立行政法人岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院と共同で、アルコール依存症患者に対する治療用アプリの有効性・安全性を検討するための臨床試験を実施する。
(画像はプレスリリースより)

株式会社CureAppのプレスリリース
https://cureapp.blogspot.com/2021/05/