歯の細胞を利用する新たな虫歯治療法が開発される

エア・ウォーター株式会社のグループ会社であるアエラスバイオ株式会社が、歯の神経組織である歯髄を利用した「歯髄幹細胞を用いた再生医療」を開発、実用化すると発表した。歯の細胞を用いて神経を再生させる治療法は世界初だと言う。

これまでの虫歯の治療は、「歯髄」を取り除き人工物を詰める方法が一般的だった。歯髄には歯の神経が含まれており、取り除くと痛みはなくなるが、歯が折れてしまう可能性が高まるリスクがあった。

今回開発された「歯髄再生治療」は、事前に抜歯した親知らずや乳歯などの不要歯から「幹細胞」を取り出し培養する。これを、神経を失った歯に移植し歯髄を再生、元の健康な歯を取り戻せると言う。入れ歯やインプラントとは異なり「自分の歯」なので、噛む感覚を失わずにいられるのだ。

今秋には、取り出した培養した歯髄幹細胞を液体窒素に入れて長期間冷凍保存する「歯髄幹細胞バンク事業」も立ち上げる予定だと言う。

歯髄幹細胞は血管や神経組織を誘導する能力が高いと言われており、骨再生・血管障害などさまざまな疾患の再生医療に活用されることが期待されている。

（画像はプレスリリースより）




アエラスバイオ株式会社　歯髄再生治療について
https://aerasbio.cihp2.jp/message/#about

エア・ウォーター株式会社　プレスリリース
https://www.awi.co.jp/