父親のうつとティーンの子供のうつには関連が
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(以下 UCL)の研究者は、父親が抑うつ症状を抱えている10代の青年は、うつ病の症状を経験する可能性が高いとの研究成果を発表した。
これまで多かった母子が焦点の研究
これまでも青年期の子供と母親のうつ病との関連は研究され、その関係は十分に確立されていたが、今回医学誌「Lancet Psychiatry」に発表された研究成果では父親のうつとの関連も示唆された。
研究論文の主筆者であるUCL精神医学部Gemma Lewis博士は、うつ病を予防する家族中心の介入では母親に重点を置くことが多いが、父親にも焦点を当てるべきだと話す。
父親とうつ病発生率の高い青年初期の関連
研究者らは6070世帯と7768世帯のデータを用いたこれまでの2つの研究から、子供に関する大規模な縦断研究を行った。
親のうつ症状は子供が7歳と9歳の時に質問票を用いて評価し、13歳と14歳の時に思春期うつ病症状を評価した。
これは青年期の初期にうつ病の発生率が著しく上昇するため、その年齢でリスク要因を調査することが後のうつ病予防の鍵になるとして選定された。
調査サンプルは集団ベースであり、うつ病の症状の経験があるものの治療を受けていない人々を含んでいた。
男性も受診するきっかけになって欲しい
母親のうつ病や、家族の収入、アルコールとの親和性など評価の混乱要因を調整した結果、父親のMFQに3ポイント、青年期のMFQに0.2ポイントの増加があった。
MFQは気分と感情に関するアンケートを用いた測定方法で、抑うつ症状の測定として一般的に用いられている。
上記の結果は独立した2つの研究サンプルで再現された。
男性はうつ症状があってもあまり受診しない傾向がある。しかしもしあなたが父親でうつ症状があるにも関わらずうつ病の治療を受けていないなら、子供に影響を与える可能性があると調査結果は示している。
この研究成果が、うつ症状のある男性が受診するきっかけになって欲しいとLewis博士は言う。また両親の精神的健康は青年期のうつ病予防のために優先すべき課題であるとGlyn Lewis UCL精神医学教授は話している。
(画像はプレスリリースより)

UCLのプレスリリース
https://www.ucl.ac.uk/news/UCL(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)
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