「rTMS治療」の臨床研究を開始、参加者を募集
慶應義塾大学医学部精神神経科は2月21日、治療抵抗性うつ病に対する低侵襲な新治療「rTMS治療」に関する臨床研究を開始し、その参加者を募集する、と発表した。
rTMSとは、正式には反復経頭蓋磁気刺激法(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation)の略称である。
研究参加者には無料でrTMS治療を実施
慶應義塾大学医学部は、薬物治療では改善がはかばかしくない「治療抵抗性うつ病」に対する磁気刺激療法(rTMS治療)に関する臨床研究を開始した。
薬物療法、電気けいれん療法(ECT)と並びうつ病の標準的な治療法の一つで、低侵襲(副作用が少ない)、外来で通院しながら行える、抗うつ薬で効果が認められなかった患者にも効果が見られる場合がある、など最も治療効果が高いことが実証されている。
しかし、rTMS治療方法の詳細なプロトコル、長期的な改善維持などの研究が不十分で、保険治療ができない状態にある。
そこで研究グループは、治療抵抗性うつ病患者を対象に、最先端・治療効果の高いrTMSを適用し、専門家チームによる最新機器を用いたrTMSの効果を最大限に引き出す研究を実施する。
参加者の費用は無料で、すべての検査に協力すると研究謝礼15,000円を支払い、検査結果を説明するとのこと。その他、主治医からの紹介状、研究プロトコルの参加基準を満たすこと、などの条件がある。
研究治療のスケジュールは、薬物調整期間(8週間)、rTMS急性期治療期間(6週間)、rTMS維持期治療期間(24週間)の合計38週間である。
研究への参加は、慶應義塾大学医学部精神病態生理学研究室のHPから登録する。
(画像はプレスリリースより)

慶應義塾大学医学部精神神経科のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000035758.html慶應義塾大学医学部精神病態生理学研究室のHP
http://psy.keiomed.jp/mtr-lab_mri-tms-eeg.html